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離婚後の面会交流(親子交流)はどう決める?頻度・場所・取り決め方を行政書士が解説【2026年版】

離婚する際、未成年の子どもがいる場合には、養育費や親権だけでなく、離婚後に子どもと別居する親との「親子交流(面会交流)」をどのようにするかについても考えておくことが大切です。


「面会交流は月に何回くらいが一般的?」
「場所や時間まで決めておいた方がいい?」
「子どもが会いたくないと言った場合は?」
「養育費を払ってもらえない場合、面会交流を断ってもいい?」
「共同親権になったら面会交流はどうなる?」


このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

親子交流については、すべての家庭に共通する「月○回」という一律のルールがあるわけではありません。

大切なのは、父母の希望だけではなく、子どもの年齢や生活状況、意向などを踏まえ、子どもの利益を最優先に考えることです。

また、2026年4月1日に施行された改正民法により、離婚後の子どもの養育に関するルールも見直されています。

この記事では、離婚後の親子交流(面会交流)について、頻度・時間・場所・連絡方法などの決め方や、離婚協議書に取り決めを残す際のポイントを行政書士がわかりやすく解説します。

面会交流(親子交流)とは?

親子交流とは、父母が離婚などによって別居した後、子どもが離れて暮らす父または母と会ったり、連絡を取ったりすることをいいます。

これまで一般的に「面会交流」という言葉が広く使われてきましたが、法務省では現在「親子交流」という表現も使用されています。

親子交流には、実際に会う方法だけでなく、状況によっては、

* 電話
* 手紙
* メール
* オンラインでの交流
* プレゼントの受渡し

などの方法も考えられます。

重要なのは、親子交流を父母の権利関係だけで考えるのではなく、子どもの利益を中心として考えることです。

2026年4月から親子交流に関するルールも変わった

2026年4月1日に、父母の離婚後等の子の養育に関する改正民法が施行されました。

改正法では、父母が婚姻関係の有無にかかわらず、子どもの人格を尊重するとともに、その年齢や発達の程度に配慮して養育しなければならないことなど、父母の責務についても明確化されています。

また、離婚後の共同親権制度も同日から始まりました。

ただし、

「共同親権だから親子交流をする、単独親権だから親子交流をしない」

という関係ではありません。

親権と親子交流は分けて考える必要があります。

離婚後に一方だけが親権者となる場合であっても、別居する親と子どもの親子関係そのものがなくなるわけではありません。

親子交流は月何回?頻度に決まりはある?

親子交流についてよくある質問の一つが、

「月に何回会わせればいいですか?」

というものです。

しかし、法律上「月1回」「月2回」などと一律に決められているわけではありません。

子どもの、

* 年齢
* 学校・保育園等の予定
* 習い事
* 生活リズム
* 別居親とのこれまでの関係
* 父母それぞれの居住地
* 子どもの意向

などを考慮して決めることになります。

例えば、父母が近隣に住んでいる場合と、離婚後に遠方で生活する場合とでは、現実的に可能な交流頻度も異なります。

そのため、単純に「月○回が適切」と考えるのではなく、それぞれの家庭に合った方法を検討することが重要です。

親子交流では何を決めておけばいい?

離婚時に親子交流について取り決めをする場合には、単に、

「父は子どもと面会交流することができる」

とだけ決める方法もあります。

しかし、これだけでは離婚後に、

「いつ会うのか」
「どこで会うのか」
「誰が送迎するのか」

などについて認識が食い違う可能性があります。

そこで、事情に応じて次のような事項について検討します。

⸻

① 頻度

例えば、

「月1回程度」

「2か月に1回程度」

など、交流の頻度について決めます。

ただし、子どもの成長によって生活環境は変化します。

あまりに細かく固定してしまうと、かえって将来柔軟に対応できなくなることもあります。

⸻

② 日時

「毎月第1日曜日の午前10時から午後5時まで」

など具体的に決める方法もあれば、

「具体的な日時については父母が事前に協議して決定する」

という方法も考えられます。

どこまで具体的に定めるべきかは、父母の関係や連絡状況によって異なります。

⸻

③ 場所

自宅、公園、商業施設など、子どもの年齢や状況に応じて交流場所を検討します。

父母が遠方に住んでいる場合には、移動距離や交通費についても考えておいた方がよいでしょう。


⸻

④ 子どもの受渡し方法

実務上、意外に問題になりやすいのが受渡しです。

例えば、

「別居親が迎えに行く」

「駅などの公共の場所で受け渡す」

などの方法があります。

父母が直接顔を合わせることが難しい事情がある場合には、第三者機関による支援を検討するケースもあります。

⸻

⑤ 宿泊を伴う親子交流

子どもが一定の年齢になっている場合などには、宿泊を伴う交流について検討することもあります。

夏休みや冬休みなどに、

「年○回まで宿泊を伴う交流を行う」

などと取り決める方法も考えられます。

ただし、子どもの年齢、生活状況、これまでの親子関係などを踏まえて判断する必要があります。

⸻

⑥ 電話・オンラインによる交流

父母が遠方に住んでいる場合などには、実際に会う親子交流だけでなく、

* 電話
* ビデオ通話
* メッセージ

などを組み合わせる方法もあります。

特に遠距離の場合には、対面交流だけに限定せず、子どもに負担の少ない方法を検討するとよいでしょう。

子どもが「会いたくない」と言った場合は?

親子交流を考えるうえで重要なのが、子どもの意思・意向への配慮です。

子どもが成長するにつれて、

「今日は友達と遊びたい」

「部活動がある」

「受験勉強をしたい」

など、子ども自身の生活も変化します。

また、親子関係などによっては、子ども自身が交流を望まない場合も考えられます。

親子交流について取り決めをしているからといって、子どもの意向を無視して機械的に実施することが適切とは限りません。

子どもの年齢や発達の程度に応じて、その意向を尊重しながら検討することが重要です。

養育費を払ってくれない場合、親子交流を拒否できる?

「養育費を支払ってくれないので、子どもには会わせたくない」

という問題が生じることがあります。

しかし、養育費と親子交流は基本的に別の問題として考える必要があります。

「養育費を支払わないから親子交流を一切認めない」

あるいは反対に、

「子どもに会わせてもらえないから養育費を支払わない」

と単純に結び付けるべきものではありません。

養育費が支払われない場合には、養育費について適切な方法で履行を求める必要があります。

親子交流については、それとは別に子どもの利益を中心として考えることになります。

DV・虐待がある場合も親子交流をしなければならない?

親子交流は、どのような場合でも必ず実施しなければならないというものではありません。

DV、虐待など、親子交流によって子どもの利益を害するおそれがある場合には、安全への配慮が最優先となります。

また、父母が直接連絡を取り合うこと自体に危険が伴うケースもあります。

このような事情がある場合には、一般的な離婚協議書の作成だけで解決しようとせず、弁護士や関係機関への相談を検討することが重要です。

共同親権になったら親子交流はどうなる?

2026年4月から離婚後の共同親権制度が始まったため、

「共同親権なら面会交流について決めなくてもいいのでは?」

と思われるかもしれません。

しかし、共同親権と親子交流は同じものではありません。

共同親権は、離婚後に父母双方が親権者となる制度です。

一方、親子交流は、離れて暮らす親と子どもがどのように交流するかという問題です。

そのため、共同親権を選択した場合でも、父母が別々に生活するのであれば、子どもの生活状況に応じて親子交流の方法について整理しておくことが考えられます。

親子交流は離婚協議書に記載した方がいい?

父母間で親子交流について合意した場合には、離婚協議書などの書面に残しておくことをおすすめします。

口頭だけの約束では、

「月2回の約束だった」

「月1回程度という意味だった」

など、後から認識が食い違う可能性があります。

離婚協議書では、事情に応じて、

* 親子交流を実施すること
* 頻度
* 時間
* 場所
* 受渡し方法
* 日時の連絡方法
* 宿泊の有無
* 長期休暇中の交流
* 電話・オンライン交流
* 子どもの意向への配慮
* 状況が変化した場合の協議

などについて定めることが考えられます。

親子交流は細かく決めるほどいい?

必ずしも親子交流を細かく決めれば決めるほど良いわけではありません。

例えば幼児期に作成した離婚協議書でも、数年後には子どもが小学校へ進学し、その後、中学校、高校へと生活環境が変化します。

「毎月第1土曜日10時から17時まで」と厳密に固定すると、部活動や学校行事などによって実施が難しくなる可能性があります。

一方、

「面会交流についてはその都度協議する」

だけでは、離婚後に父母の関係が悪化した場合に具体的な内容を決められなくなる可能性があります。

したがって、

基本的なルールを定めつつ、子どもの成長や事情の変化に応じて柔軟に変更できる内容にする

という考え方も重要です。

親子交流について話し合いがまとまらない場合

父母間で親子交流について話し合いがまとまらない場合には、家庭裁判所の調停・審判を利用する方法があります。

家庭裁判所では、子どもの年齢、生活状況、意向、父母それぞれの事情などを考慮しながら、子どもの利益を中心として親子交流について検討します。

行政書士は、父母間ですでに合意している内容を離婚協議書などの書面に整理することはできますが、一方の代理人として親子交流の条件を相手方と交渉したり、家庭裁判所の手続を代理したりすることはできません。

親子交流の条件について争いがある場合には、弁護士への相談を検討するとよいでしょう。

まとめ|親子交流は「子どもの利益」を中心に決めることが大切

離婚後の親子交流について、「月○回にしなければならない」といった一律のルールがあるわけではありません。

子どもの年齢、生活状況、父母の居住地、これまでの親子関係、子どもの意向などを考慮しながら、それぞれの家庭に適した方法を考える必要があります。

また、親子交流について合意した場合には、口約束だけではなく、離婚協議書などの書面に残しておくことも重要です。

ただし、細かく決めすぎると子どもの成長や生活環境の変化に対応できない場合もあります。

「一定の具体性」と「将来の柔軟性」のバランスを考えて取り決めることがポイントです。

離婚協議書には、親子交流だけでなく、親権、養育費、財産分与、年金分割など、離婚後の生活に関係する事項をまとめて定めることができます。

父母間ですでに合意している内容について、後日の認識の違いを防ぐためにも、離婚時に整理して書面として残しておくことを検討するとよいでしょう。

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