離婚届と公正証書はどちらが先?行政書士が理由と注意点をわかりやすく解説

離婚届と公正証書はどちらが先?
結論として、公正証書は離婚届の提出前・提出後のいずれでも作成できます。
しかし、離婚条件(養育費・財産分与・慰謝料・面会交流など)が決まっている場合は、離婚届を提出する前に公正証書を作成することをおすすめします。
その理由は、離婚後になると相手が公正証書の作成に応じなくなったり、合意した条件を変更するよう求められたりする可能性があるためです。
この記事では、
・離婚届と公正証書はどちらを先にすべきか
・離婚前に作成するメリット
・離婚後に作成する場合の注意点
について行政書士が分かりやすく解説します。
なぜ公正証書を先に作るべきなのか
①相手が協力しなくなる可能性がある
離婚成立後は、
「もう離婚したから作らなくてもいい」
と言われることがあります。
公正証書は双方の協力が必要なため、一方が拒否すると作成できません。
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②条件を変更される可能性がある
例えば、
・離婚前
養育費5万円で合意
・離婚後
「3万円なら公正証書を作る」
と言われることもあります。
結果として、本来合意していた内容より不利な条件で妥協せざるを得なくなる可能性があります。
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③離婚後のトラブルを防ぎやすい
離婚前であれば、
・養育費
・財産分与
・慰謝料
・面会交流
・年金分割
などをまとめて確認できます。
離婚後よりも冷静に整理しやすく、後日の認識違いを防ぎやすくなります。
離婚後でも公正証書は作れる?
作成できます。
ただし、
・相手が協力してくれる
・内容について改めて合意できる
ことが前提です。
そのため、相手と離婚条件について合意できない場合等は公正証書を作成できないケースもあります。
公正証書作成中に離婚届を提出してもいい?
原則としては、公正証書完成後に離婚届を提出する方が安心です。
公正証書作成中に離婚届を提出すると、
・公証役場へ提出する書類
・公正証書の記載内容
を修正する必要が生じる場合があります。 そのため、公証役場から完成予定日の案内を受けた後に離婚届を提出するのが一般的です。
公正証書完成までの期間
公正証書が完成するまでの期間は、夫婦間の話し合いの状況や公証役場の予約状況によって異なりますが、一般的には約1か月程度が目安です。
手続きは、概ね次の流れで進みます。
- ① 離婚条件の話し合い(数日~数週間)
- ② 離婚協議書・公正証書原案の作成(約1週間)
- ③ 公証役場との調整・作成日の予約(約2~4週間)
- ④ 公証役場で署名・押印し、公正証書が完成
もっとも、夫婦間での話し合いが長引いた場合や、公証役場の予約状況によっては、完成までさらに時間を要することがあります。 そのため、離婚届の提出前に公正証書を作成したい場合は、余裕をもって準備を始めることをおすすめします。
よくある質問
Q. 離婚してから公正証書を作るとどうなりますか?
離婚後でも公正証書を作成することは可能です。
ただし、公正証書は夫婦双方の合意が必要です。離婚後は相手が作成に応じなくなったり、合意内容の変更を求めたりするケースもあるため、実務上は離婚届を提出する前に公正証書を作成しておくことをおすすめします。
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Q. 離婚するときに公正証書は必ず必要ですか?
いいえ、公正証書は必ず作成しなければならないものではありません。
公正証書がなくても離婚届は受理され、離婚は成立します。
しかし、養育費や財産分与、慰謝料などの取り決めがある場合は、公正証書を作成しておくことで、将来のトラブル防止や、一定の場合には強制執行を申し立てられるなどのメリットがあります。
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Q. 離婚公正証書の費用は誰が負担するのですか?
法律で「どちらが負担しなければならない」と定められているわけではありません。
そのため、夫婦で折半する場合もあれば、どちらか一方が全額負担する場合もあります。
費用負担についても、離婚条件の一つとして事前に話し合い、合意しておくことをおすすめします。
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Q. 公正証書を作れば必ず強制執行できますか?
いいえ、必ず強制執行できるわけではありません。
例えば、強制執行認諾条項が付されていることなど、法的要件を満たしている必要があります。
また、相手に給与や預貯金など差し押さえることができる財産がない場合は、強制執行を申し立てても実際に回収できないことがあります。
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Q. 離婚公正証書の作成は誰に依頼すればよいですか?
公正証書は、最終的に公証人が作成する公文書です。
もっとも、公証人は夫婦間の取り決めを一から整理する立場ではありません。そのため、事前に内容をまとめ、公証役場へ提出する原案を準備しておくことが一般的です。
公正証書の原案作成は、行政書士や弁護士へ依頼することができます。
夫婦間で離婚条件について既に合意している場合は、行政書士が離婚協議書や公正証書原案を作成し、公証役場との事前調整などをサポートすることができます。
一方で、離婚条件について争いがある場合や、代理人として相手方と交渉してほしい場合は、弁護士へ相談することが適しています。
まとめ
公正証書は、離婚届の提出前・提出後のいずれでも作成できます。
もっとも、実務上は離婚届を提出する前に公正証書を完成させておくことが望ましいといえます。離婚後は相手が公正証書の作成に応じなくなったり、合意内容の変更を求められたりする可能性があるためです。
離婚に関する書面は、一度作成すると長期間にわたって当事者双方の権利義務に影響を及ぼす重要な書類です。そのため、形式的に書面を作成するのではなく、ご事情に応じた適切な内容とすることが重要です。
行政書士クレデンス事務所では、離婚協議書の作成はもちろん、公正証書の原案作成や公証役場との手続きのサポートまで、ご家庭の状況に応じて対応しております。
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